掛け軸と風水が密接な関係を持つことはご存知でしょうか?
なんとなく掛け軸が風流で、厳かなものというイメージを持っているとは思いますが、
掛け軸というのは非常に縁起が良いものなのです。
縁起が良いといえば、風水ですね。
風水は家内の状態や家具の配置によって運気を操作する術の一つです。
風水によって縁起が良いとされる場所に、縁起が良い掛け軸を掛けることで、
大開運を得ることができるかも知れません。
ときに、皆さんのお宅には床の間はありますか?
何も置いていなかったり、用途が難しく持て余している家庭も少なくないのではないのでしょうか。
そんな持て余している床の間を活用するために、掛け軸を飾ってみませんか?
床の間は、ご先祖様や神様が宿る場所とまで言われ、
家の中でもとても神聖な場所ですので、掛け軸とは相性が抜群です。
掛け軸は、
和室を飾るための定番の芸術品としての扱いの他に、掛けて拝む縁起物という神聖な側面を持ちます。
風水的にも、開運の意味が込められた縁起の良い掛け軸が一つでもあるだけで、
家内のイメージがガラリと変わり、運気の上昇をもたらします。
特に床の間には掛け軸というイメージが、日本人には強く定着しているでしょう。
そんな縁起の良い掛け軸を神聖な場所に置くということは、
開運効果にとっても、非常に良いのです。
また、縁起物として掛け軸は、四季折々の日本の行事と密接な関係にあります。
天照大御神と大きく書かれた掛け軸を、目にしたことはありませんか?
文字のみが書かれている掛け軸は、御神号という縁起物の掛け軸で、
いつも家族が健やかに元気でいることを天照大御神に対して感謝を示すために飾ります。
他にも掛け軸にはモチーフごとにそれぞれ様々な意味が込められているため、行事や時期ごとにマッチした掛け軸を選ぶことで縁起良く、家内の運気を上昇させることができるでしょう。
今回は、縁起の良い掛け軸について、伝統から風水的な目線も含めてご紹介します。
掛け軸の伝統的な言い伝え
掛け軸は日本の伝統的な装飾で、
縁起の良い絵柄が描かれたさまざまな掛け軸は、
幸運と繁栄の象徴でもあり、天災や災難から身を守る役目も果たします。
掛け軸は、アジア諸国で何世紀にもわたって家庭や寺院の装飾として使用されてきました。
仏様、龍神、神様など、縁起の良い象徴が描かれた掛軸を飾ることで、
花、海、山などの風景画に比べても、さらなるを幸運を引き寄せると言われます。
日本文化の中でも、とくに神社、仏閣にて、伝統的に使用されています。
縁起がよく実用的な掛け軸
掛け軸は、決して寺院や仏閣のみが扱える特別なものではなく、ご家庭でも開運のために役立ちます。
一見難しくて持て余してしまいそうなイメージを抱きがちな掛け軸ですが、
掛け軸をもっととっつきやすく実用的に生活に取り入れていくのに、
一番わかりやすい方法は季節や行事を意識することです。
正月や節句、季節の移り変わり、仏事や弔事、慶事など、
掛け軸のモチーフにもそれぞれしっかりと用途が決まっているため、いざ家に飾るために買うときは困ることはないでしょう。
また、時期による掛け軸の使い分けの他には、
開運を目的にしたとき、それぞれどのような効果のある掛け軸なのかを知っておくと尚良しです。
掛け軸が持つ開運の種類にも、家運隆盛、家内安全、金運上昇、厄除開運など様々。
掛け軸に込められた意味としてはどれも縁起がよく、床の間を持っているのなら、飾って損はありません。
掛け軸を長く使うコツ
掛け軸は縁起物である以前に紙の芸術品です。
絵画同様に湿気やカビ、虫が大敵となるため、環境によってはせっかくの一品が台無しになってしまうおそれも。
掛け軸を長うためには、
かけっぱなしにせず2~3ヶ月周期で掛け変えるようにしましょう。
そして掛けていない掛け軸は、湿気が少なく日の当たらない場所に防虫香とともに保管するのが良いです。
保管時の収納に用いる箱も、桐箱を使うのがおすすめです。
桐箱は湿気を吸収するはたらきがあるため、掛け軸を湿気から守ってくれます。
桐箱がない場合は、収納場所に除湿シートを使うことである程度は同様の効果が期待できます。
また、春・秋あたりの年2回室内の日の当たらない場所に掛けて干して置くことでカビ・虫除けになります。
上記のように周期的な交換を想定すると、最低4本は持っておくと良いでしょう。
掛け軸の選び方
掛け軸を選ぶ際、
まずは慶事や弔事といった用途がはっきりとしているものから揃えていくと良いでしょう。
慶事の掛け軸は、家庭内のお祝いごとに相性が良いです。
縁起の良い絵柄は、基本は慶事の掛け軸として扱うことができます。
弔事の掛け軸は、法事を行う家では必須ですが、特にその予定もなく、
仏壇もない場合は用意がなくても良いです。
普段遣いをする掛け軸を選ぶ場合は、開運や魔除けを意識したものを選びましょう。
最低限必要な掛け軸が揃ったら、追加の掛け軸は趣味で選んでしまっても問題ありません。
掛け軸の飾り方
せっかくの素敵な掛け軸を上手く、より格式高く飾って、品を保っていたいものですね。
床の間に掛け軸をしっかりと飾るコツについても、合わせてご紹介します。
1.掛け軸の正確な高さの設定
掛け軸を床の間に掛ける場合、通常は床の間の上端から適切な高さに掛けると良いです。
適切な高さがわかれば、掛け軸が床の間全体に調和している印象を与えます。適切な掛け軸を掛ける高さは一般的に、床の間の上端から50cm〜80cmの範囲が一般的ですが、部屋の天井の高さや床の間のデザインによって調整すると良いでしょう。
2.掛け軸の位置
掛け軸は床の間の中央に配置しましょう。視覚的なバランスが取れ、床の間が引き立つ効果があります。
3.掛け軸周りの照明
掛け軸をより格式高く見せるには、照明も重要な要素です。掛け軸が十分に明るく照らされ、美しい姿が引き立つように工夫します。適度な日光や、適切な間接照明が良いでしょう。直射日光だけは、掛け軸が傷むので気をつけましょう。
風水において運気は明るいところに引き寄せられます。
ただ掛け軸が美しく際立つだけでなく、開運効果を発揮する掛け軸の周りを適度に明るく照らして、より高い開運を期待することができるでしょう。
風水における掛け軸
床の間は家の中では風水的に凶とされる方角に作られることが多いです。
方角が凶になっているからこそ、縁起の良い掛け軸を掛けるという行為は、運気にとってとてもプラスな行為なのです。
また、掛け軸は多くのご家庭、オフィス、お店の縁起物です。
風水での掛け軸は、リビングルーム、ベッドルーム、寝室、玄関、和室など
人の出入りが多い箇所に飾られます。
特に和室などでは、竹、松、梅の花などが添えられることがよくあります。
墨や水彩で描かれている芸術品は、和室の絵画として使用されることが多いです。
また、掛け軸は、自然のすべてのバランスと調和を表しております。
必ずしも床の間に置かなければいけないわけではなく、床の間がない家でも、
縁起の良い掛け軸を飾ることで、運気を呼び込むことができます。
特に家の中で、運気の出入り口で風水的に重要な場所である玄関に置くのが良いでしょう。
家への来客をもてなすのに非常に雰囲気が良いのもメリットです。
床の間に限らず、掛け軸を掛ける方角を意識するのであれば、
風水的には掛け軸のモチーフにしたがって方位との相性を調べると良いでしょう。
描かれたモチーフが龍であれば、相性のいい東側を意識すると、より開運効果が発揮できます。
ちなみに、避けたほうがいいモチーフの掛け軸も存在します。
風水においては、壊れやすいものや不吉なモチーフは避けるのが無難です。
例えば、壊れやすいものであれば、家庭に不安定なエネルギーをもたらし、
不吉なモチーフは逆にネガティブなエネルギーを呼び寄せる可能性があります。
特に、床の間の方角が凶だと、せっかく飾った掛け軸が不幸を呼び寄せるということにもなりかねないので、
なるべく良いモチーフが選べるように選んでみましょう。
縁起の良い掛け軸の絵柄について
聖観音菩薩
通称:観音様。
度々姿を変え、人々を救い、
願いを叶えると言われる観音様は、33の姿を持つとされています。
人々の苦しみや嘆きを聞き入れ、
その苦悩から解放すると言われている言い伝えから、古来から日本での観音信仰は根強いものです。
観音様の掛け軸は、家族の安全や家運アップの効果から、
法事や弔事のときの飾りとしても適しています。
縁起の良さと実用性の面から、掛け軸に迷ったら観音様の絵柄がおすすめです。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)
天照大御神と名が記された掛け軸は、
御神号(ごしんごう)と呼ばれます。
これは目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。
御神号の掛け軸を掲げることで、
天照大御神が家族を守ってくれることへ感謝を表すという意味を持ちます。
天照大御神は、日本の最高神とされ、太陽の象徴。
豊穣や幸福の一切をもたらす生命の源です。
天照大御神の描かれた掛け軸を手に入れたら、ぜひ床の間に飾るようにしましょう。
龍神
龍の存在そのものが神聖であることから、
龍神をモチーフとした掛け軸はとても縁起が良いです。
龍神は、古くから天へ昇るものとして認知され、天候や水を司る聖獣です。
目標へと向かう仕事運・勝負運をアップさせるため、
願いを叶えるために目標に向かっていく力を養ってくれます。
また、家の中でも玄関は龍と相性の良いスポットになりますので、
床の間がない家では玄関に飾るようにしましょう。
まとめ
日本古来より縁起物だった掛け軸。
風水的な効果以外にもインテリアとしても家の中に安心感を与えてくれること間違いありません。
床の間に掛け軸を掛けるのがベストではあるものの、実は掛け軸を掛ける場所にも厳密なマナーはなく、
風水的にふさわしくない場所さえ避ければ、家の中のどこに掛けても縁起がよく、開運に繋がります。
掛け軸の存在そのものが、開運につながると見て良いです。
和室でなければ相性が良くないようにも感じるかと思いますが、
意外に洋室も和のアクセントとして独自の存在感を放ち、家の雰囲気に個性を与えてくれることも。
それに、複数本の掛け軸を持っていると、
自分の好きな絵柄の掛け軸を付け替える楽しみが生まれてくるでしょう。
縁起が良い絵柄はまだまだ他にもありますので、
この機会に様々な掛け軸を調べて、その魅力を知っていってくださいね。